2018ロシアW杯、グループリーグでゴールキーパー川島永嗣は失点につながるミスを連発してしまい、日本だけでなく世界中からも批判され、厳しい評価を受けた。
川島とともに日本ゴールを守ってきた守備の柱でもあるディフェンダー吉田麻也はTwitterで川島への世間の批判に対してこのように意見を述べている。
批判を受けた川島へ吉田麻也は
「ミスした者をこれでもかと叩きのめす悪しき風潮が蔓延しているこの国で、子どもらに本当に見てほしいのは、
チームスポーツで仲間が苦しんでいる時いかに助け合えるか、
そして1人の選手が批判や重圧から逃げずに立ち向かう姿勢」
と自らの想いを発信した。
続けて
「そこに何故、日本人で唯一欧州でゴールキーパーとしてプレー出来ているかが隠されている」
と述べた。
ワールドカップとは命をかけるほどの戦い
世界中のサッカーファンが集まる最も注目度の高いワールドカップという世界規模の大会。
多くのメディアに注目され、ビックパフォーマンスをすれば称賛され、ミスをすれば瞬く間に辛辣な言葉を浴びせられる。
そしてそれぞれのプレーヤーは国の代表として母国を背負って戦う。
自国が勝利すれば人々は歓喜し、負ければ涙を流し、まるで自分のことのように一喜一憂する。
そんな人々の思いを背負って戦うワールドカップは、もはやただのスポーツではない。
国の威信をかけた戦いなのだ。
選手たちは自身の命をかけ、血を流す、まさに戦場に立たされているも同然だ。
それほどの重圧をかかえ、いつ崩壊してもおかしくはない精神状態の中で本来のプレーを出さなければならない。
結果を出さなければ報われない世界。
それほどまでにして多くの犠牲の上に勝ち取った勝利とは何なのか。
自分の肉体を酷使し、富や名声を得て、その先には何が待っているのか。
一瞬の高揚感を得るために、どれほどの苦難を乗り越えなければならないのか。
選手たちにも多くの葛藤があるだろう。
勝利を手にできるのはほんの一握り、それ以外の者たちは一生消すことのできない絶望感、後悔、苦しみを味わう。
そんな世界に疑問を感じる時もある。
それでも立ち上がった者に待っている、見たことのない景色があるのだろうか。
受け継がれるスピリット
しかし今回、最高のチームプレー、世界トップクラスの組織力を見せてくれた日本代表。
吉田麻也、彼のこの言葉の中に、全てがあるのではないだろうか。
彼らが見せた経験や感動は、次世代を担う子供たちにとって、その影響は計り知れないものとなりそうだ。
日本代表選手たちの魂、スピリットは人々の心を揺さぶり、感動を与えてくれた。
それは確実に何らかの形として、未来に反映されてゆくだろう。
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